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過去開催の展覧会情報 2019

 
 

Westward/部分(水彩・コラージュ) 210mm×295mm

Westward/部分(水彩・コラージュ) 210mm×295mm

河田 ヒロ展
河田 ヒロ
 
羽根ペンのある静物(水彩・コラージュ) 210mm×305mm

羽根ペンのある静物(水彩・コラージュ) 210mm×305mm


 
Monk's Fields(布) 200mm×220mm

Monk's Fields(布) 200mm×220mm


 
谷(水彩) 145mm×110mm

谷(水彩) 145mm×110mm


 
Website:
  https://hirokawada.blogspot.jp/
Instagram:
  https://www.instagram.com/hiro.kawada_artist/
今まで「ひとつひとつ」仕事をしてきた、今の仕事はその積み重ね。これからも「ひとつひとつ」……

 
 イラストレーション、挿絵、コラージュ、ミクストメディアなど幅広く活躍中の河田ヒロさんの個展を開催します。数々の作品の中から原画と出版物、水彩画を展示します。
 河田さんは、幼い頃からの「絵を描く人になりたい」という思いをデザインという方向で仕事につなげました。ステイショナリーを扱う会社と契約し、イラストレーターとして活躍後、持ち前の行動力で活動の場をイギリスに広げました。The Art Group Ltd. では、アート・ポスターなどの作品を発表し、ライフスタイルマガジン『COUNTRY LIVING』のイギリス版ではレギュラー・イラストレーターを務めます。多くの経験を積み帰国した河田さんは、作家の庄野潤三さんとの出会いから表紙画や挿絵を担当することになりました。挿絵は作品のイメージを理解した上でさりげなく表現することを求められます。ここでは、和を感じさせる挿絵を添えました。多くの作品を彩った、余韻のある表現は今も読者の心に刻まれています。常にアクティブに創作活動をしているように見える河田さんからのメッセージが印象的です。
 「呼吸を整えてゆっくりやると、仕事が悦びに変わる。悦びから生まれる仕事は、心からの仕事。これからも人に心が伝わる仕事ができたらと願います」
 自身の感性を大切にした創作への思いを伝える、東京と沼津で主宰するコラージュと水彩の教室では、2019年初夏に念願の英国へのアートツアーを企画、現地のクラフトアーティストたちとの交流をはかるそうです。
(文/寺坂厚子)
 
Juniper(水彩・コラージュ) 310mm×220mm

Juniper(水彩・コラージュ) 310mm×220mm


 
PHOTO/眞野 敦

「図書館の庭で拾う」越谷市立図書館 2017年

「図書館の庭で拾う」越谷市立図書館 2017年

ナガクボケンジ展
ナガクボケンジ

 

 
黙々と台座を作る作業は、時間を埋めることでもあります。同じスタイルを続けることは、ただ繰り返すという作業です。自分にとってはごく自然な、呼吸をするようなことなのです。ナガクボケンジ

「図書館の庭で拾う」越谷市立図書館 2017年

「図書館の庭で拾う」越谷市立図書館 2017年


 

 インスタレーションという手法で作品を発表しているナガクボケンジさん。2012年に続き、さんしんギャラリー善では2回目の個展を開催します。会場を埋め尽くす主役は桂やヒバの木を用いて作った10センチ角の白い小さな台座。何度も白い色を重ね塗りした美しい小箱です。その台座の内部をくりぬいて時計のムーブメントを設置します。その台座には小さな葉、枝、石など、ナガクボさんが愛おしむ品々が装飾されています。前回は、規則正しい配置の展示でしたが、最近は、ランダムな並べ方であっても主張が伝わると感じているそうです。
 ナガクボさんは、お父様の仕事の関係で小学校時代に駿東郡清水町湯川に移転しました。慣れない土地で過ごした日々。友人と遊んだことよりも湯川の地でひとり過ごした思い出が残っているそうです。今回は、その思い出の地から採取した品で彩りますが、自然のなかで過ごした思い出というよりも、そこに居たという自分の存在を確かめるために湯川の品々を選びました。

 愛らしい時計は1分間で1周し、少し停止して、再び動き始めます。会場全体に約1500個設置された台座から響く音は、決して揃うことはなく、思い思いの音色が響きます。「これは何の音?」と感じ、視線で音の根源を探し当てた時に驚きを感じるかもしれません。それぞれが奏でる音とその情景を楽しんでいただきたいものです。

(文/寺坂厚子)
 
「この窓の外をひろう」さんしんギャラリー善 2012年

「この窓の外をひろう」さんしんギャラリー善 2012年


 
 

アクシス・ムンディ/世界軸 ─D52形蒸気機関車72号機─(部分) 225.0×540.0cm 高知麻紙、顔料、染料、墨、箔、泥 2015年

アクシス・ムンディ/世界軸 ─D52形蒸気機関車72号機─(部分)
225.0×540.0cm 高知麻紙、顔料、染料、墨、箔、泥 2015年

金子朋樹展
金子 朋樹

 

 
山祇考 ─連なる、重なる、繋がる─  245.0×540.0cm 高知麻紙、顔料、染料、墨、箔、泥 2018年

山祇考 ─連なる、重なる、繋がる─ 
245.0×540.0cm 高知麻紙、顔料、染料、墨、箔、泥 2018年


山形の山々。富士山やヘリコプターなども登場。「場所性を重視する自己にとって、静岡と山形の反復運動はさらに重要な意味を持つようになった」というように、不変の自然観に思いを馳せる作品。

 

 日本画家の金子朋樹さんは、壮大な自然と自身の記憶にある情景を調和させた趣のある作品を発表しています。幽玄の世界のような優しいタッチの奥深く、金子さんの描く世界が浮かび上がります。「巧みな技」で表す透明感のある日本画です。
 御殿場市で生まれ育った金子さんは、身近に自衛隊基地や機関区などがあることから、ヘリコプター、機関車などの生活に密着した題材が作品のモチーフとなることも多くあります。しかし、直接的な表現ではなく、水面、またはフィルターを通して見るかのような透明感のある表現力で、見る人の中にも優しい揺らぎを感じさせます。この金子さんの創作に対する思いが込められている言葉がタイトルで用いた『パントノミー』。ドイツや日本の哲学者が用いていた言葉です。
 「幼い頃から絵を描くことが好きで、自分の心で受け止めたものを絵筆で表現してみたかった。情景を描こう。心にあるものを描こうと考えて富士山も含めて、身近な情景を作品に反映させていました」と語ります。また、小学生から書を学び、白い和紙の高貴な美しさと、その和紙に染みる墨の美しさを受け止める感性を備えていることも相まって、絵画の中に独自の世界を展開しています。サブタイトルには、日本画の流派のひとつである土佐派の絵師、土佐光起の言葉で「白紙も模様のうちなれば、心にてふさぐべし」を引用しています。「白紙(余白)は単なる白では無く、物事の有り様や様子を表している大切なところだから、あえて何も描かなくても、心を持って大事にしていきなさいというような意味で、今の自分の座右の銘みたいなものです」と語ります。2015年より東北芸術工科大学美術科専任教員として山形市にアトリエを構えた後は、御殿場と山形、それぞれの印象的なシーンを生かした風景が誕生しました。画家が心に響く一瞬を切り取って描くとしたら、ふたつの土地は様々な表情で作品に登場しています。大学で教鞭をとり、作家としての創作、展覧会の企画など多方面で活躍する金子さん。芸術家グループ『ガロン』でも活躍しています。
(文/寺坂厚子)
 
百代草、花咲きて(部分) 230.0×170.0cm 杉板、顔料、染料、箔、泥 2018年

百代草、花咲きて(部分)
230.0×170.0cm 杉板、顔料、染料、箔、泥 2018年


 
Photo/眞野 敦
「パントノミー」……日本、東洋の芸術の特徴が、 芸術と生活の深層的融合であり、自分の表現や日本画そのものが まさしく生活の中に一体化している状態と感じています

序章 改組新第1回日展 2014年

序章 改組新第1回日展 2014年

仲村 渉 鍛金(たんきん)展
鈴木 秀昭

 

 
具象の美、装飾の美、シンプルな形の美しさ……。時間の流れとともに、表現したいものが変化しています。
Serioso 改組新第4回日展 2017年

Serioso 改組新第4回日展 2017年

 
暁刻の夢 改組新第2回日展 2015年

暁刻の夢 改組新第2回日展 2015年

淵に沈む記憶 第29回日展 1997年

淵に沈む記憶 第29回日展 1997年


 
夢みる種 第40回日展 2008年

夢みる種 第40回日展 2008年

 伊東市在住の鍛金家、仲村渉さんの個展を開催します。
 鍛金とは、金属を熱し、ハンマーで叩きながら成形する作業です。その歴史は古く、世界中の様々な地で金属を加工して、装飾品や武器などが作られていました。日本では、弥生時代に大陸から伝わった金属文化にその起源を遡ることができます。仏教美術品の製作などに用いられたことから、技術的な発展を遂げ、多種多様な技巧を施す作家の存在も確立してきました。薄い一枚の金属を叩いて表現する作業、現在では、工芸品としても確立されています。
 仲村さんの作品は、約1ミリの銅版を鉄のハンマーで叩いて写真のようななめらかな表情に仕上げています。ですので、それぞれの作品の中は空洞で、叩くとキーンという音が聞こえてきそうな繊細な仕上がりです。また、「夢みる種」は叩きながら具象的なモチーフを表面に装飾した高度な手法を用いて仕上げています。金属の持ち味を読み取りながら仕上げていく作業は、経験を経ることで作家ならではの豊かな個性を感じさせる作品となります。大学卒業後、会社員生活を経て、金属造形家の鬼頭正信氏と出会い、製作を手伝う日々から鍛金を学びました。徐々に公募展への出品を始め、第17回日本新工芸展、第29回日展に初入選します。その後、独立し、伊豆高原に工房を構えて作家としての活動を始めました。自然界から産出される金属を加工しているにもかかわらず、温もりのある優しい肌触りを感じさせる作風が魅力です。

(文/寺坂厚子)